おはようございます。
台風から変身した熱帯低気圧の影響で
朝からドシャ降りな沖縄です。
さて
不動産の売却の相談を頂いた際
不動産業者が確認する内容の一つに
残債(ローン残高)があります。
昨日のブログでも書きましたが
残債は売却金額を決定する上でも
重要な要因になります。
↓ 昨日のブログ
約10年前、
ある不動産の売却の依頼を頂いた際に
売主さんに残債を確認したところ少し驚きました。
こちらの売主さんは
平成のはじめの頃に住宅ローンを利用し
不動産を購入していました。
それから、十数年が経過し
諸事情によりその不動産を売却することになりましたが
月々の返済額の割には
残債がかなり残っていました。
その理由を聞いて納得しました。
住宅ローンの金利が高かったのです。
平成の1桁の頃は
固定金利でも4%近くの利率でした。
仮に3,000万円を
固定金利4%、期間30年で借りたとして試算すると
返済の総金額は約5,100万円となり
金利部分(2,100万円)だけで借入額の70%になります。
言い方を変えると
3,000万円のローンを組んだ途端
返済額は5,100万円に膨れ上がり
その後、堅実にローンの返済を行なったとしても
毎月の返済額のうち70%は
金利部分の返済にあてがわれているようなものです。
どおりで、ローンの残高が
なかなか減らない訳です。金利部分をセッセと返済し、元本はあまり減っていないということ
その後、時代は低金利となり
世の中の多くの人は金利の安いローンに借り換えを行ないましたが
この売主さんは、その後も借り換えは行なわず
金利は4%のままだったのです。
この売主さんの場合、その後、
幸いにもローン残高以上の金額での
買主を見つけることが出来たのですが
ローン残高が相場の価格以上だったりすると
売りたくても売れない不動産になってしまいます。
今の時代、
住宅ローンの金利は1%を下回るのはザラですが
1%であっても4%であっても、どちらも
私たちは「小さい数字」という感覚があります。
しかし、不動産の金利は
「金利」×「年数」で
実質的には大きな返済額となってしまいますので
このあたりは数字にゴマかされないようにしましょう。