おはようございます。
布団を掛けないで寝ると
夜中にオシッコで寒さで目が覚める気温になってきた沖縄です。
さて、
不動産の売却に関する相談の中に
「リフォームが難しいような古い建物付きの不動産を売却する場合は、
建物は解体してから売った方が良いかどうか?」
というご質問がタマにあります。
これに対しては
不動産業者によっても
色々と見解が異なります。
今回は、「建物を解体してから売却する場合」を例に
一般的な考え方について整理しておきたいと思います。
古い建物がある状態よりは、既存の建物を解体して更地にした方が
検討者は購入後の土地利用のイメージ・プランを立てやすくなり、判断も早くなります。
その結果、買い手が早く見つかる可能性が高くなるものです。
買い手が早く見つかれば、購入検討者からの無用な値引き要求の要素も排除でき、
結果的により高い価格にて売却できる可能性が高くなります。
不動産を売却する際に、売主には契約不適合責任(旧・瑕疵担保責任)が伴う場合があります。
事前に建物を解体する場合は、建物部分の契約不適合責任が無くなります。
また、土地についても、解体作業を行なった際に
地中の残存物等の有無が判明する場合もあるため
結果として、売主の契約不適合責任のリスクが低減します。
(解体作業では、全ての地中物等の有無は判明できません)
また、万が一、残存物等が見つかった場合でも
買主への売却後に残存物等が発見され、買主とのトラブルになることを考慮すると
それらのリスクも低減できます。
不動産の売却に伴い譲渡所得(利益)が発生する場合、所得税と住民税が課税されます。
建物の解体費用は、譲渡のための「費用」として控除することが出来ますので
結果的に節税となります。
買い手が見つかる前に解体を行なうため
解体業者にその費用を支払うための現金が必要となります。
なお、解体費用は建物の大きさ・構造等によって変わります。
また、古い建物の場合はアスベストが使用されている可能性もあり
その場合は、別途アスベストの撤去・処分費用が発生します。
建物を解体した場合、その旨を役所へ申請すれば
翌年の建物部分の固定資産税は無くなります。
しかし、土地については、建物が無くなると
固定資産税が約6倍になります。(土地の面積によります)
その結果、不動産の売却が、建物を解体した翌年以降となる場合は、
固定資産税が上がってしまう場合があります。
このように建物を解体して売却することに対しては
それぞれメリット・デメリットがあります。
これらのメリット・デメリットも踏まえ
最終的には、売却をされる方の個々の事情を考慮した上で
どうしたら良いのかを判断することになります。