いよいよ「梅雨が明けた模様」宣言が出そうな沖縄です。
さて、昨日
2021年の【路線価】の公表がありました。
国税庁HP ⇒ https://www.rosenka.nta.go.jp/
その内容によると
沖縄は上昇率の部門で
4年連続だった首位から陥落しました。上昇率プラス1.6%
その結果から
県内のマスコミでは
「観光地沖縄はコロナ直撃で大打撃!」というように
不安をアオるようなタイトルが踊っております。(笑)
しかしながら
ものごとを冷静に分析・考える力があれば
路線価で首位陥落しても
全く心配する必要はございません。
そもそも
【路線価】とは
国税庁が相続税や贈与税を徴収する際に参考とする基準値の一つであり
実際に売買される土地の金額とはかけ離れた価格です。
例えば、沖縄県内で
毎年もっとも高額となる
那覇市の国際通り(久茂地3丁目付近)の今年の路線価は
1㎡あたり143万円(坪472万円)ですが
坪472万円でこの周辺の土地が購入できるという訳ではありません。その倍額はするところもあり
ですので、
路線価が下がったからと言って
その周辺の土地の売買金額が下がった
という訳ではありません。
路線価は下がっても
実際の売買価格は下がらないどころか
上がるケースもあります。
また、仮に「路線価が下がった」としても
これまでの不動産バブルで散々値上がりしたものが
正常な価格に向けて戻りつつあるだけです。
ちなみに
日本でお役所さまが公表する土地の価格は
4種類あります。
①国税庁が公表する「(相続税)路線価」
②市町村が公表する「固定資産税路線価」
③国交相が公表する「公示価格」
④実際に取引されている「実勢価格」
の4つですが、この中で最も参考になるのが
【実勢価格】です。
しかしながら、
この【実勢価格】は
売買に介在した不動産業者と関係者しか知らず
公表はされていません。
そこで、国交相が己のメンツに掛けて
「公示価格」を実勢価格に代わるものとしようとしていますが
現実はなかなかそうはいかないものです。
なぜならば、公示価格は
国交相から委託された不動産鑑定士が算出していますが
不動産鑑定士も全ての取引事例を知っている訳ではなく
電卓を一生懸命タタキ、鉛筆をナメナメしながら算出した価格なので
どうしても実勢価格からは離れてしまうことになるのです。(笑)
これらのことから
不動産を所有している人もそうで無い人も
毎年公表される路線価の上がった・下がったに
一喜一憂する必要は全く無いのです。
路線価の動向で影響があるとすると
それは相続税や贈与税を納める人です。。