強い北風が
寒気を運んでくる今週の沖縄です。
さて、
不動産の売却相談や査定依頼を頂いた際には
その不動産について色々とお調べすることになります。
書類上の表面的なことをはじめ
現場を見て気になる点についてなど
調査を行ないます。
ほとんどの不動産は
特段の問題も無く
調査結果をそのまま報告することになりますが
中には、その不動産が、現状、
違法な状態であったり是正が必要な状態となっていることが
一定の割合で出てくるものです。
よくあるケースとしては
このブログでも何度か出てくる「増築」があります。
増築を行なうには
原則として、事前に役所への「確認申請」が必要ですが
多くの人は、その申請を行なっていないものです。
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ウチはちゃんと増築登記してるぜ!
中には、増築を行なった後
法務局へ「増築登記」の申請を行なっている人もいらっしゃいますが
「増築登記」と「確認申請」は全く別モノです。
また、
ちゃんと「増築登記」を行なっている人でも
増築に伴い建ぺい率や容積率がオーバーし
違法な状態になっているケースもあります。
つまり
「増築登記」を行なうことと
その建物が違法かどうかも別モノということでもあります。
不動産を売却する際に
建ぺい率や容積率のオーバーなどの
違法な状態になっていることは
それがネックになることがあります。
それは、
その物件を購入しようとする人が
金融機関のローンを利用する際に
ローンが承認されないということが発生します。
金融機関は
担保価値等の観点から
違法な不動産には融資をしないものです。
それでもローンを使いたい場合は
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違法な状態を解消してから来て下さい
と金融機関のローンの担当者に
冷たく言い放たれることもあります。(苦笑)
そうすると
その不動産を売却するには
この金融機関の担当者の言うように
違法な状態を解消するか
又は現金で購入する人のみで買主を探すことになります。
これらの話は
不動産業者にとってはよくあることですが
いざ不動産を売却しようと相談を頂いた人の多くは
「そんな話は初めて耳にする」と言うケースがほとんどです。
ですので
不動産の売却相談や査定依頼に伴い
不動産を調査した結果、
これらの事実を報告すると
ショックを受けられる人もいらっしゃいます。
中には
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”私の大切な不動産にイチャモン付けやがって”
と不動産業者を逆恨みする人もいらっしゃいます。(苦笑)
そりゃそうですよね。
不動産の所有者からしたら
それなりにお金を掛けた上に、
増築によってスペースも広くなり
使い勝手も良くなってイイことだらけなのに
「違法」やら何やらと言ってくる不動産屋は
味方には思えないのも分かる気がします。
しかしながら
不動産業者も、仕事ですから
調査した結果を隠す訳にはいきませんし
ましてやどこかの自治体みたいに
隠蔽も出来ません。(笑)
ちゃんと事実と説明をしなければなりませんが
そのことによって売却の依頼を断わられることだってありますので
不動産業者にとっても
もらい事故のようなものです。(苦笑)
ですが
不動産業者も色々な経験を積んでいますので
多少のことであれば
難しい不動産であっても
売却する術を考えます。
そのために
売却までに時間が掛かったり
対策のために費用が掛かったり
売却価格の値引などの相談と協力を
依頼させて頂くこともありますが
それは難しい不動産でも
何とか売却しようとするためのものなのです。一番の対策は値引かも
以前、
不動産を題材にしたTVドラマで
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私に売れない家はありません GOー
とおっしゃっていた女優さんがいらっしゃいましたが
ちまたの不動産業者もそれに近い思いは持っているものです。
自称 北○景子さんを名乗る不動産屋がいっぱいいます(笑)
しかしながら
現実はTVドラマのように
上手くはいかないこともあるものです。。
北○景子さんのような不動産屋にお会いする機会もナカナカありません(笑)