おはようございます。
朝から雨が降っている沖縄です。
さて、
県外から沖縄に移住したり、結婚して婿入り・嫁入りした人が
沖縄と県外との文化や習慣の違いにビックリする話はよく聞く話ですが
年末年始は、それを体感する良い機会と言われています。
その一つが、沖縄のお歳暮事情です。
沖縄でもお中元やお歳暮を贈る習慣があるのは変わりませんが
そのうち、とくにお歳暮については、
色々な面で県外とは異なる部分があります。
まず、お歳暮の送る時期ですが
県外では大体12月20日頃までに届くよう
送ったり届けたりします。
一部の地域では
年末までOKというところもありますが
年末ギリギリになると「ちょっと失礼」という雰囲気もあります。
それに対し、沖縄では
お歳暮は年末ギリギリに届けても全く問題ありません。
それどころか、
正月の三が日に「お年賀」ではなく
「お歳暮」ののしが付いた品を
年始の挨拶と一緒に持参することもあります。
これは沖縄は旧暦の正月があるため
旧正月までは「お歳暮」ののしでOKという考え方からです。旧正月に年賀状が来ることもあります(笑)
実際、沖縄のお店では
旧正月の時期まで「お歳暮」ののしの付いた商品を
販売しているところもあります。
そんな沖縄のお歳暮は
贈る品も県外とは少し異なります。
代表的なものはお米です。
5キロ入りのお米が
手提げ型の箱に入っているタイプが多いのですが
本家などの大きな家になると
このお米の箱が山積みになっているところもあります。(笑)
それ以外にも
沖縄のソウルフードである
ツナ缶・ポーク管・カツオの削り節なども
お歳暮で贈られる人気の品です。
県外ではお歳暮を持参する際に
玄関で手渡しをするケースが多いものです。
これに対し、沖縄では
家の住人に手渡しだけで済ませずに
その家の仏壇に供えるケースも多いです。
これは、お歳暮は
単に「お世話になった方への贈答品」というものではなく
「ご先祖様への感謝を表すためのお祭り」という
お歳暮の本来の伝統を継承しているものでもあります。
沖縄のお歳暮にはこのような背景がありますので
県外のお歳暮の感覚で、
比較的リーズナブルな商品を持参したり贈ったりすると
より高価な返礼品を頂いてしまうこともあります。いわゆる「倍返し」(笑)
また、お歳暮の返礼として
年季の入った古酒(クースー)の泡盛を手渡されることもあります。
古いお酒ほど価値が上がる沖縄の泡盛ならではでもあります。(笑)
当然、沖縄でも、県外のお歳暮のように
その年にお世話になった方々への感謝の気持ちとして
お歳暮を贈る習慣もありますが
一般家庭ではまだまだ昔ながらの習慣を大切にしています。
そんな沖縄のお歳暮を体感するのも
貴重な経験です。