不動産の引き渡しまでの責任は誰にもあるの？

短時間の外出でも
それなりに日焼けする沖縄です。

さて、
不動産屋の収入源の一つに
仲介手数料があります。

賃貸物件の管理を
主業としている不動産屋は
オーナーさんから頂く毎月の賃貸管理料が安定収入源で
仲介手数料はボーナスみたいなものです。（笑）

その一方で
売買物件を主業としている不動産屋は
売主や買主から頂く仲介手数料が
メインの収入源となります。

そんな仲介手数料をめぐって
さまざまなドラマが繰り広げられるのが不動産業ですが
ではその仲介手数料はいつの時点から
不動産屋へ支払う義務が発生するのでしょうか。

仲介手数料を支払う側の
売主や買主の立場からすると
物件の引き渡しが全て完了してから
支払うのが安心なものです。

しかしながら
これまでの判例等からすると
仲介手数料は売買契約を締結した時点で
支払いの債務が発生すると考えるのが
一般的なようです。

ですので
不動産業者によっては
契約締結時に仲介手数料の全額を
請求する会社もあります。

じゃあ契約した後の引き渡しまでの仕事は
どうなるんですか？

契約売買の内容を杓子定規的に言うと
契約締結後、引き渡しまでの責務は
売主と買主のそれぞれにあります。

引き渡しを行うための
境界の確定や越境に関する隣地との覚書の締結等は
売主側に完結の義務があります。

また、
売買代金を支払うためのローンは
買主が取り付けする義務があります。

不動産の実務において
不動産屋がこれらを行なっているのは
あくまでもサポートという位置付けなのです。

しかしながら
そんなことを表立って言っているようでは
そんな不動産屋に媒介を頼もうなんて思わないものです。（笑）

ですので
世の中のほとんどの不動産屋は
引き渡しのための業務も
売主や買主に替わって
実質的にこなしています。

ですが、
しっかり理解しておいて頂きたいのは
先程も書いたように、
引き渡しのための準備は
売主・買主にそれぞれに責任があるということです。

ですので
その引き渡しのための準備は
売主と買主の協力が必須であり
またその協力は当然なのです。

本日は不動産業者寄りのコメントとなりましたが
世の中には契約から引き渡しまでを
不動産業者が全て完結するのが当たり前だと思い込んでいる
売主さんや買主さんもいらっしゃるものです。

それはそれでも良いのですが
世の中には売主さんや買主さんの協力が得られずに
苦戦している不動産業者も多いようですので
あらためて書いてみました。

契約から引き渡しがスムーズに完結するよう
売主様や買主様には
不動産業者への惜しみないご協力を
宜しくお願いしますね。