お早うございます。
久しぶりにレンタカーで賑わっている沖縄です。
さて
不動産の売買は高額な商品を扱い
かつ、売主・買主の人生を左右することもある
責任の重い仕事です。
ですので、
不動産の取引を行なうには
国や自治体から与えられた
宅建業の免許が必要であり
免許持っていない会社は
原則、取引を行なうことが出来ません。
また、不動産の取引には
個人の資格として
宅地建物取引士(宅建士)があります。
しかしながら、
この宅建士については
自分で資格を持っていなくても
不動産の売買が出来てしまうという
不動産業は少し不思議な業界であります。
不動産の取引において
法律上、宅建士の資格が必要なのは
重要事項説明の際と
売買契約書の署名・捺印だけなのです。
それ以外の
物件の調査や内覧時の対応、
そして商談については
宅建士の資格を持っていない者でも
対応が可能なのです。
晴れて商談がまとまり
売買契約を行なう際になって
「今日の契約は私が説明させて頂きます。」と
これまで一度も顔を見たことの無い人が突然応接に現れ
少し戸惑った経験をしたことがある人もいることでしょう。
この突然現れた人物が宅建士であり
これまで商談の対応をしていた営業マンは
宅建士の資格を持っていないということになります。
世の中には、このように
宅建士の資格を持っていなくても
接客やクロージングのスキルがうまく
ジャンジャン売上を上げているという営業マンが
たくさんあります。
とくに
大手のフランチャイズ系の不動産会社は
会社自体にブランド力がありますので
取引をするお客さんからすると
「従業員もしっかりしているはず」と思い込み
べつに宅建士の資格が無くても
あまり気に止めない傾向にあります。
しかしながら
先程も書きましたように
不動産の取引は
人生を左右することさえもある
責任の重要な仕事です。
宅建業の免許を持っている不動産会社と
取引を行なったにもかかわらず
担当の営業マンが宅建士の資格を持っておらず
それに伴う知識不足から
不動産の取引にトラブルが発生したという事例は
沖縄でもタマに聞きます。
そのような不動産業者にとって
トラブルはほんの一場面にしか過ぎないかも知れませんが
その取引の当事者である売主・買主にとっては
心の傷として一生残ることもあります。
中には、トラブルへの対応で体調を崩してしまったり、
また、それまで良好だった家族の関係が
トラブルの発生によって
コジれてしまう人もあります。
不動産の取引は
資格が全てではありませんし
資格を持っていてもトラブルに巻き込まれることもあります。
しかしながら
少なくとも不動産の取引において
資格を持っていないということは
「運転には慣れているから」と言って
免許を持たない人が
車の運転をするようなものでもあります。