おはようございます。
朝晩がだいぶ涼しくなりましたので
「もう台風なんて来ないんじゃないか」
と思ってしまう沖縄です。
さて、昨日は
今年の7月1日時点の
基準地価の公表がありました。
沖縄と言えば
以前は長寿県全国1位でしたが
その座を譲り渡してからは
離婚率・低所得など
不名誉な全国1位が続いていました。
ですので、ここ数年、
地価の上昇で沖縄が全国1位となっていることは
地元の方々の誇りの一つとなっているとともに
楽しみの一つになっています。
その期待通り
今年も地価の上昇率で
沖縄は全国1位でした。
とくに今年は
新型コロナウィルスの影響で
県外の多くが下落に転じる中、
沖縄は相変わらずの上昇ですので
地元の方々も大喜びです。
なかでも、
沖縄に不動産を持っている方々は
含み益が増えるとともに
高値での売却が可能性であると
期待しています。
しかしながら
この基準地価は
万能なデーターではありません。
基準地価は、
不動産の取引事例を都道府県が調査しまますが
実際に調査しているのは
都道府県から委託を受けた家屋調査士です。
しかしながら家屋調査士も
すべての不動産取引を把握している訳ではありません。
不動産がいくらで売買されたかを正確に知っているのは
売主・買主の当事者と不動産業者だけです。
不動産の売買結果は、不動産業者間の情報システムである
レインズに入力することになっていますが
入力が義務付けられているのは専任媒介という
一部の取引のみで、全体の2割程度でしょう。
よって、世の中で取引されている不動産の
8割程度は売買の当事者と不動産業者しか知り得ません。
その他の方法としては
不動産取引を行なった後に国交省から来る
アンケートもありますが
このアンケートも任意回答です。
その他に税務署も考えられますが
不動産の売買では、利益が出なければ
税務署への申告も不要ですので
税務署でも不明です。
ですので、家屋調査士は、
自らの調査データーや
国交省のアンケート結果等を参考にしながら
基準価格を算出することになるのが
実態だと想像します。
また、家屋調査士にて算出された結果は
都道府県が精査することになっていますが
都道府県の担当者も
2~3年で定期異動しているお役人さんであり
精査のしようがありませんので
おそらく家屋調査士さんのデータそのままでしょう。
ということで
基準地価は限られたデータのアウトプット
と言うことになりますので
万能なデータではありません。
しかし、それでも
今回の基準価格や、
7月1日に公表される公示価格は
沖縄の地元の人たちのお楽しみとなっています。
そして、
沖縄で不動産が売買される時は
このお楽しみによって膨らまされた期待が
反映された価格で取引されてしまうと言うのも
また現実です。