おはようございます。
天気予報の気温をみると
かりゆしウェアに逆戻りしたくなる沖縄です。
さて、
不動産の売買において
売主さんや買主さんが
相手方との直談判を望むことがあります。
ビジネスにおいて、直談判は
その場で確認が出来たり
相手側から返事がもらえるので
その方が話が早く
上手くいくことも多々有ります。
しかしながら
不動産の売買においては
直談判は避けるのが賢明な場合も有ることを
常に想定して進めなければなりません。
不動産の売買において
売主と買主は利害関係が異なります。
それは、単に
売主の「出来るだけ高く売りたい」、
買主の「出来るだけ安く買いたい」、
だけではありません。
人の持つ感情や価値観は
それぞれ異なるものです。
例えば
契約前の商談の場面では
購入希望者は「是非この物件を購入したい」と思っていても
売主側からすると、「購入希望者のうちの一人」にしか
過ぎない場合もあります。
その逆で
売主側は「是非購入して欲しい」と思って売り込んでも
買主側は、「検討中の物件の一つ」にしか過ぎない場合もあります。
また、引渡しの時期であったり
場合によっては売主と買主の相性面で
互いの思いが合致しないこともあるものです。
さらに
売買契約を締結した後であっても
それは「取引の条件」が合致しただけであり
「お互いの思い」まで一致した訳ではありません。
例えば、買主側は
「売買契約を締結したんだから
引渡しの段取りをガツガツ進めて行きたい」と思うかも知れませんが
売主側は余韻に浸りながらじっくりと
片付けを進めて行きたいと思うこともあります。
また、
値引き交渉があった上での契約であったりすると
売主側には「この買主には値引きをさせられた」
という感情がいつまでも残るものです。
これらは、いずれも
相手側にとっては負担に感じ
場合によっては不快に思うものです。
このように、商談の際や
売買契約を締結した後も
お互いが負担にならず
また、不快な思いをしないで済むように
間に入って調整をするのが仲介業者です。
打合せの段取りを行い
あとは両者で直談判させるのが
仲介業者の業務ではありません。
売主と買主の間に入り
それぞれの心理や感情を推し量り
ワンクッション置きながら進めて行くのも
不動産業者の大切な役割です。