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不動産のトラブルを回避するのは「お互いさま」の精神

昔は祝日に日の丸を掲げる家もありましたが
最近はすっかり見なくなりましたね。

さて、不動産の売買とは、ある意味
他人から独立した権利を手に入れるようなものです。

例えば
一戸建てを購入する人は
隣地から独立した土地を手に入れ
その敷地の中に壁や屋根で覆われた
家という居住空間を手に入れることが出来ます。

マンションの場合は
土地は基本的にみんなのものですが
建物については、壁や床や天井で区切られた
独立した部屋になります。

こうやって
物理的に区切られた生活を続けていると
そのうちに気持ちまで周りの人との距離を
置くようになっていくものです。

こういう心理がモトとなって
最近はご近所同士であっても
挨拶をしないどころか
逆にうっとおしい存在に思う人も増えてきています。

以前、
不動産を購入されたお客様が
自分たちが入居する前に
リフォームを実施しました。

水回りのリフォームが中心でしたが
既存の設備の撤去したり
新しい設備を設置するにあたり
ハツリ等の工事上の騒音が発生しました。

すると
隣の家の奥サマが乗り込んで来ました。


昼間っからこんなに音を立てて
いったいどう言うつもりなの!

工事を行なう前に
工事業者さんが近隣にひと通り挨拶に行きましたが
その家は不在であったため
事前の挨拶は出来ていませんでした。

しかし、不在の場合でも
工事を行なう旨の通知はポストに投函してありますので
通常はみなさん協力してくれるものです。

しかしながら
そのお宅だけは
工事の音が我慢出来なかったようで
リフォーム工事の期間中
散々文句を言いまくっていたそうです。(苦笑)

それから数年後
文句を言っていたお家で雨漏りがあったらしく
急遽、外壁の補修を行なうことになりました。

補修作業にあたっては
足場を組む必要があり
その足場も一部は隣りの敷地内に
設置する必要がありました。

隣の家のリフォーム工事では
散々クレームを付けていたにもかかわらず
今度は自分がお隣りさんに
工事の協力をお願いする立場となってしまいました。

幸い、
お隣りさんは良い人でしたので
自分が付けられたクレームのことは
すっかり水に流しており
工事に快く協力してくれたそうです。

不動産は、
物理的には他人とは独立した空間なのですが
みんなが円滑に暮らしていくためには
「お互いさま」の精神をしっかり持っておくべきです。

「お互いさま」の精神があれば
不動産における隣人とのトラブルの大半は
回避できるものです。