不動産のオーナーも不義理をしないことが求められる時代

県外では秋を飛び越して
初冬のところもあるようですね。

さて
賃貸物件など
家賃収入が入って来る収益物件の管理をしていると
一定の割合で設備や建物の不具合が発生するものです。

その不具合も
いきなりドカンと大きく壊れる場合もまれにありますが
ほとんどの場合は、小さな不具合が継続して発生しているものです。

これらの小さな不具合を小まめに修繕して行くことによって
高額の修繕費が掛かる大きな不具合が発生するのを
先延ばししているのが日頃のメンテナンスとなります。

この不具合は
いつ発生するかが予想することが出来ず
女性の心と秋の空に例えられるように気まぐれで
予期しないときにときに
突然発生することもあります。（笑）

それらの予期のできない不具合が発生した際に
何かと忙しいオーナーさんに替わって対応し
その対価をいただくのが
不動産の管理業務になります。

しかし、
これらの不具合も
少し複雑なものになると不動産屋では対処出来ず
業者さんの力を借りなければなりませんが
その費用も少額であるため
業者さんからすると儲けも少ないものです。

最近は、
大手の業者さんを中心に
不具合への対応を依頼すると
調査に来てもらうだけで
数千円の費用を請求するところも増えつつあります。

不動産のオーナーさんの中には
それだけで不満に思っている人もいますが
業者さんにとっては
いくら数千円の調査派遣費を負担してもらったとしても
会社全体のコストからすると赤字のようです。

また、調査の結果で
有償での修繕や補修の作業が発生した場合でも
それ自体が高額な作業費になるケースは少ないため
業者さんにとっては決してオイシイ仕事ではありません。

現在は
だだでさえ人手不足と言われている中で
業者さんの立場からすると
儲けの少ない仕事は、出来れば断って
利益が大きくなる仕事に人員を注力したいものです。

しかしながら、今のところは
まちの業者さんも、金額や儲け小さい仕事であても
快く引き受けて下さっています。

これは、
これまでのお付き合いであったり
業者さんの志によりところが大きく
いつか大きな仕事の時に儲けさせてもらえれば
くらいの気持ちで対応して頂いているものと思っています。

しかしながら
いざ修繕や補修では手に負えなくなり
設備の交換や建物の大規模な補修が必要となったとき
不動産のオーナーさんによっては
別の業者さんに直接作業を依頼し
サッサと浮気をしてしまう人もいらっしゃいます。

まぁ、
オーナーさんの立場からすると
大きな作業ほど出費も大きくなりますので
金額が少しでも安いところを選びたくなるのは自然の心理です。

しかしながら
これまで小さい作業でもコツコツと対応をして頂いていた業者さんに
作業を依頼してきた不動産屋としてはとても悲しくなるモノです。

業者さんへの申し訳なさでいっぱいにもなります。

そんな業者さんに限って
「気にしなくていいですよ。また何かあったら声かけて下さい。」
と愚痴の一つも言わずに
事情を受入れて頂く業者さんも多いものです。

これまでの時代はそれで済まされましたが
人手不足の厳しいこれからの時代は
もうそれでは通用しなくなってくるでしょう。

業者さんの志や心が折れたときには
「もうウチでは小さい仕事はもう受けられませんので他であたって下さい」
と言われるのも時間の問題のような気もします。

そうなったら
管理をしている不動産屋も
金額が高くても他の業者さんに作業を依頼せざるを得なくなります。

そして、それは
結果的にオーナーさんの負担が増えることになります。

そして、そのうちに
小さい作業を引き受けてくれる業者さんが無くなったら
不動産屋もオーナーさんもお手上げ状態です。

そうならないように
不動産屋だけでなく
不動産のオーナーさんも
業者さんに対しての日頃の感謝の気持ちを忘れず
不義理をしないことが、これから先は
一段と大切になるご時世です。