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不動産の売買で売主が言ってはいけない一言

不動産の売買で売主が言ってはいけない一言

期待は責任になって戻って来ます

世の中は春休みに入り、徐々にではありますが
沖縄にも観光客が戻りつつあります。オープンカーのレンタカーも見かけるようになりました

さて、
不動産の売買では
売主と買主では
置かれている位置づけが異なるものです。

売主は自分の所有する不動産を
早く高く売りたいので
不動産の良い点を前面に出してアピールしたいと思うものです。

それに対し、
高額なお金を支払って
不動産を購入しようとしている買主は、
「本当にこの不動産を購入しても大丈夫だろうか・・・」
という疑心暗鬼な面と、もう一方では
自分たちの購入を肯定する材料を
探しているものです。

ですので、買主側は
売主の期待を持たせるような表現は
すぐにそのまま受け止めてしまう面も有り
それが元で、後々トラブルになることもあります。

例えば、よくあるのが
車の駐車についてです。

中古住宅の購入を検討している買主が
気になる物件を見つけ、内覧を行ないました。

場所も広さも建物の状態も
すっかり気に入りましたが、
その物件は駐車場が1台でした。

周辺に月極駐車場はなく
少し離れたところにしかありませんでした。

その買主さんは、
どうしても駐車場が2台は必要だったので
どうしようか散々迷っているところに
売主さんからこのような発言がありました。


ウチも車が2台でしたが、1台は家の前に路上駐車しても、
これまで誰にも文句を言われたことがありませんから大丈夫ですよ。

買主は、売主のその言葉に安心し
物件の購入を決めました。

物件の引渡し・引越しが終わり
買主は、売主が言っていたように
家の前に路上駐車をしました。

それから暫くして
近所の人が訪ねてきました。


オタクの家の前に路上駐車してある車が邪魔になるので
移動させて下さい。


売主さんからは「これまで誰にも文句を言われたことがない」と聞いていますが・・・

どうやら、売主が住んでいたときから
路上駐車が邪魔にはなっていたようですが
売主には言いにくかったようです。

それが、今回の売買で居住者が変わったので
この機会に新しい所有者には注意しておこうと思ったようです。

こうして
「車2台でも問題ない」と買主に言われ購入したのに
購入して早々にその前提が崩れてしまいました。

この件について言えば
路上駐車については
これまではタマタマ問題が無かった(発覚しなかった)だけで
それが今後も大丈夫だという保証は全くありません。

売主さんは
買主さんへの参考情報程度にアドバイスしたつもりかも知れませんが
買主さんにとっては、それはアドバイスではなく
「大丈夫です」という説明と受け止めたのです。

売主と買主では
置かれているスタンスが違うので
同じ言葉でも受け止め方が違うものです。