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不動産売買を残念にするアドバイス

とっくに過ぎた台風の余波で
雨雲が残っている沖縄です。

さて、先日
「不動産の売買では相談相手を間違えないこと」
という記事を書いたところ
反響を頂きましたので
また別の例をご紹介します。

不動産の売買では相談する相手を間違えないこと

以前、
ある中古物件の売却の依頼を頂いた際のことですが
その物件は沖縄の海沿いということもあり
販売開始前から多くの反響が予想されました。

お客様の募集をスタートすると
ナカナカ売却物件の出ないエリアと言うこともあり
やはり多くのお客様から問合せと内覧の依頼がありました。

そして、それらのお客様の中で
間もなく購入を希望される方が見つかりました。

お金に余裕がある方のようで
購入の資金は現金とのことで
販売価格満額でお申込みでした。

その後、
申込みの内容と諸条件について
売主様に報告・確認を行ない
双方とも契約に向けて進めることになりました。

通常で行けば
このまま契約となるのですが、
その後、申込みをされた買主さんが
知り合いの不動産屋に
不動産の購入の話しをポロッとしたそうです。

すると、
買主さんの知り合いの不動産が
あるアドバイスをしました。

具体的には、その物件は
売主が家財等を撤去した後は
現況での引渡しが売却時の条件でした。

それに対し、
買主さんの知り合いの不動産屋は


売買物件では売主がハウスクリーニングをして引渡しするのが当たり前

とアドバイスしました。

買主さんも
そこで踏みとどまれば良かったのですが
不動産取引のプロであると思い込んでいる不動産屋から
アドバイスされたことを真に受けてしまい
それを売主に要求したのでした。

それも
知り合いの不動産屋からアドバイスされたように
「売主がやるのが当たり前」という
少し強気な感覚で・・・。

すでに申込書の内容・条件を確認は済んでいるにもかかわらず
追加で、そしてあたかも当たり前のように要求を受けた売主さんは


販売当初から「現況での引渡し」となっているにもかかわらず
こういう人は一度約束したことを、あとからコロコロと
話しが変わる可能性があるので、そういう人は断って下さい。

と一気に商談中止となりました。

ビックリした買主さんは
あわてて前言を撤回しましたが
時すで遅し・・・

売主さんは


早く次の買主さんを見つけて下さい

と気持ちが戻ることはありませんでした。

こうして、
せっかくの海沿いのレアな物件を購入できるチャンスを
金銭的に余裕のある人にもかかわらず
ハウスクリーニングの有無で逃すことになってしまいました。

買主さんの知り合いの不動産屋は
買主のために「良かれ」思ってアドバイスしたのかも知れませんが
そのことがかえって買主さんを残念な思いをさせることになってしまいました。

物事にはそれぞれの状況・背景・事情があるものです。

それをきちんと把握しないで
「中途半端」なアドバイスは
せっかくの話しを間違った方向に進め
結果的にその人を不幸にするものです。

このときの不動産屋の場合は
「中途半端」ではなく
「間違った」アドバイスによって
買主さんがチャンスを逃すという
残念な結果になってしまいました。売主がハウスクリーニングをして引渡しするのが当たり前ではありません

繰り返しになりますが
不動産の売買の際は
相談する相手を間違えないことも重要です。