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株式会社沖縄ネット不動産
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不動産の自然災害・人災よりも再発防止

明日からは梅雨明けで
晴天オンパレードの沖縄です。

さて、
今から3年前の2020年2月に
神奈川県の逗子の分譲マンションで
敷地内の斜面が崩れ、
その下を通行していた女子高生が土砂の下敷きになり
亡くなられたという事故がありました。

管理に無関心にしていると訴えられる時代です

その後、亡くなられた女子高生の遺族が
そのマンションの区分所有者や管理会社に
過失があったとして刑事告訴していましたが
先日、神奈川県警は管理会社の担当者を
書類送検する方針だという報道がありました。

今回の事故は
マンションの敷地内から発生した
土砂崩れに起因しますので
その管理責任としてマンションの所有者である区分所有者や
その管理を代行する管理会社に
その矛先が向けられるのは
いた仕方の無いことでもあります。

しかしながら
このマンションは
2004年に建築された比較的新しい建物であり
その立地はマンション名に「丘」という名称が使用されるくらい
小高い丘(山)の上に建っています。

そして
敷地内の斜面は
傾斜角度が60~80度程度ある
まさにガケです。

そんな斜面の下側は
おそらくマンションの建築以前から
存在していたものではないかと想像される石積みの擁壁と、
上側はコンクリートによる法面工事が行なわれており
その様子からすると、建築当初から
険しい場所に、無理をして建てたのではないかと
想像します。

実際、マンションが建設される前の地質調査では
斜面の強度低下が指摘されていたようです。

今回、県警は管理会社の担当者を
書類送検したと報道されていますが
区分所有者や管理会社への処分等については
今のところ報道はないようです。

このまま、
管理会社の担当者のみの責任と処分のみでは
スッキリしないですね。

険しい丘への建築と
ガケ地の設計と施工を計画した設計事務所や
その計画を承諾したお役所。

そして
実際にマンションを施工・販売した分譲会社や
それを購入・所有し、
維持管理の責任を持っている区分所有者など
複数の組織や人たちがそれぞれの立場で
今回の事故に関わっていることになります。

ですので
管理会社の担当者が処分されるのみでは
事故が発生した根本原因の解明や
同様の事故・被害を発生させないための
再発防止等にもつながらないものです。

先日、北海道の登別市でも
山あいある住宅街で
大雨により擁壁が崩れ
住宅等に被害が発生しています。

今回、擁壁が崩れたのは
民間の住宅の敷地同志の間ですので
市は「民民のことには関与できない」と
見解を述べています。

しかしながら
被害の程度によっては
民間だけでは解決できないこともあるものです。

また、
先程の逗子の事故のように
建物が建つまでの経緯等を考慮すると
民間だけの処分や責任で
再発防止が徹底されるようなものでもありません。

地形上、平野が少なく
また平野も十分な海抜の確保が難し日本においては
安心・安全な住宅を確保・維持していくためには
行政の役割も重要です。