先日乗車したタクシーの運転手が
「そろそろ梅雨明けするさ~」とおっしゃっていた沖縄です(苦笑)
さて
不動産の売買に際しては
対象となる不動産について
色々な観点から調査をしますが
その起点となるのが
不動産の登記情報(登記簿)です。
不動産の登記情報は
文字通り法務局に登記された情報で
A4サイズの1枚ペラの場合もあれば
1つの不動産で十数枚にいたる場合もありますが
その中には、様々な情報が集約されています。
お客様からの不動産の売却相談や
査定の依頼を頂いた際に
不動産屋の最初の取っかかりとしては
まず登記情報を取得し
調査を進めていく不動産を特定するための地番や家屋番号、
そして、種別(種類)や面積などの基本的な情報の確認を行ないます。
その次に
・相談者と所有者が同一人物であるか
・誰かとの共有名義となっていないか
・役所等からの差押えが付いていないか
・その不動産を担保とした借入の有無
など、売却にあたって障害となりそうな要素の有無を確認します。
そして
これらの大まかな分析を行なった上で
所有者へのヒヤリングや、現地確認や
関係する役所への調査などを行い、
予め想定した内容の検証作業をしていきます。
あるいは
登記情報では分からない様々な不明な点を深掘りして
全体像を明らかにしていきます。
それらの調査結果や
類似する取引事例等の情報を元に
「査定書」にまとめてお客様に提案し
それが採用されれば
具体的な売却活動に移行します。
その後、順調に買い手が見つかれば
売買契約の準備に取り掛かりますが
このとき、再度、不動産の登記情報を取得し
内容の確認を行なう必要があります。
おっしゃる通り
最初に取得した登記情報と
再度取得した登記情報とは
ほぼ100パーセントに近い確率で
全く同じです。
しかしながら
1パーセントくらいの確率で
最初に取得した登記情報から
内容が変更となっていることもあるものです。
例えば
所有者である売主さんが
引越しにより住所が変更となっているようなケースです。
住所の変更程度であれば
不動産の売買契約そのものには
大きなダメージではありませんが
所有権を移転する際には
「住所変更登記」の手続きと費用が掛かることになります。
しかし、他の不動産屋の事例では
最初に取得した登記情報のみで契約書類を作成し
そのまま契約締結を行なったところ
実は契約の直前に「差押」の登記がされていたことが
契約締結後に判明し、
トラブルなったケースもあります。
わずか1パーセントの確率であっても
不動産のトラブルは
大きなダメージになることもあります。
ですので
不動産屋としては、
契約の当日に登記情報を再度確認するのが基本です。
しかしながら、実務上は、
当日に確認できない場合等もありますので
その場合は、不動産屋としては、
それなりのリスクを考慮する必要があります。
そういう意味では
不動産の登記情報は
少なくとも二度見はすべきものです。理想は三度見