梅雨明けと同時に
エアコン業者さんもフル稼働の沖縄です。
さて、
東北地方の宮城県のとある町で
土地の転売でひと儲けした話が話題になっています。
マスコミさんの報道から
今回の経緯を簡単にまとめると下記の通りです。
・2021年4月 ゴルフ場の運営会社が町から土地を9,500万円で「買い戻す」
・同日 ゴルフ場運営会社か当該土地を外国資本の会社に4億円で転売
・同年5月 ゴルフ場運営会社と町にて、
「ゴルフ場は必ず残す旨の協定書を締結
・2023年11月 ゴルフ場の営業終了、
外国資本の会社が跡地に太陽光施設の建設を申し入れ
これに対し
9,500万円で売却した土地を、
即日に4億円で売却された町とその町民たちが
「話が違う、詐欺じゃないか」と憤慨しているそうです。
この経緯の中で、
町からの「買戻し」という表現があったため
もう少し調べて観ました。
すると、今回の土地は、元々は
ゴルフ場の運営会社がバブル期に22.5億円にて
購入したものでした。
そこにゴルフ場を作ったのですが
バブル期ということもあり、土地・建物の評価額も高く
固定資産税は年額1,220万円だったそうです。
その後、
固定資産税の負担が大きい等の理由で
ゴルフ場の経営も厳しくなってきたため
2013年に運営会社は土地の部分だけを町に9.500万円で売却し
町から土地を賃貸借(賃料年額100万円)するというスキームに
変更しました。
話は戻りますが
2021年4月にゴルフ場の運営会社が
町から買い戻した9,500万円という金額は
ここから来ています。
ですので
現在、町民が怒り狂っている
「町が売却した土地の金額の9,500万円は
不当に安すぎるのではないか」という評価も難しいものです。
細かい話になっていきますが
今回、町が運営会社に土地を買い戻しにより
売却したのには背景が有るものと思われます。
その背景とは
2013年にゴルフ運営会社が町に土地を売却した際の契約に
「買い戻し特約」というものがついていたものと思われます。
そして、その「買い戻し特約」の中に
金額を指定する記載があれば
町が売却した9,500万円の金額には根拠があり
正当な金額となります。
しかし、もし、そうでなければ
町が所有する土地の売却は
公売等の手続きによるものとなるべきです。
それが、
ゴルフ場としてして使われている「底地」であったとしても
公売等の手続きを経ずに
特定の運営会社に随意契約で売却されたとしたら
それは公平性に欠けるものと思われます。
また、
町の議員さんなどの
政治的な力と裏ガネが働いたのではないかと
勘ぐってしまいます。(苦笑)
不動産の世界では
9,500万円で買取りされた土地が
4億円で売却されるという土地転がしは
バブル期にはよくあることでしたが
現在でもタマに聞きます。
仮にその金額で転売されると
短期での譲渡となり
売却利益3億500万円に対して
税金として約1.2億円が徴収され、
手元に残るお金は約2.8億円となります。
しかし、この手元に残るお金の2.8億円も
ゴルフの運営会社が
バブル期に購入した土地代22.5億円に対しては
約8分の1ですので、運営会社にとっては
決してオイシイ話では無いものと思われます。
そうすると
今回の土地転がしで一番トクをしたのは
誰かと言うと、2013年および2021年に
町とゴルフ場運営会社との土地の売買の口利き料を貰った
「有力者」かも知れません。(笑)
以前、 糸満市 沖縄でも
役所から土地を購入した不動産業者が
ハネマンさせた事例がありました。
どちらも【底地】を利用して
ひと儲けしたお話しです。