おはようございます。
この時期の日本への前線の到来は
今年も波乱の気象を予想させますね。
さて、
不動産業界には
一般の人が知らない
業界ならではの慣習がたくさんあります。(笑)
今日はその一部をご紹介いたします。
1.不動産の査定は高く
不動産業者がお客様から
不動産の査定依頼を頂いたとき
出来るだけ高く査定することを
心がけるものです。
これは、よく言えば
「お客様の不動産を出来るだけ高く売却するため」です。
キレイごとのようですが
実際にそう思っている不動産業者は多いものです
また、
不動産業者の報酬である仲介手数料は
契約金額に対しての率計算になっていますので
高く売却できれば、不動産業者が受取る仲介手数料も
多くなることにもつながります。
しかし、競合の激しい不動産業界では
そんな表向きの顔とは別に
「売主さんから専任での媒介契約をもらうために他社よりも高く査定する」
という不動産業者も多いというのは
もはや一般の人でも知っているところです。(笑)
2.査定を高くしたあと
しかしながら、
そんな不動産業者は
専任での媒介契約を手にしたあと
実際に販売活動をはじめると
すぐに価格を下げたい気持ちに駆られる
ということは
あまり知られていません。
それは不動産業界の給与体系に
背景があります。
不動産屋で働く従業員の給料は
基本給+歩合給としているところが
ほとんどです。
基本給は低めに設定されているところが多く
生活していくためには
歩合を積み増ししていくしかありません。
歩合については
自分が成約させた物件の仲介手数料に対し
10~20%など一定の率となっています。
「物件が高く売れれば仲介手数料も多くなるので
そのぶん歩合も多くなる」
という言い方も出来ますが
実情は違います。
例えば3,000万円の物件が
3,200万円で売却できた場合
仲介手数料料は税別で6万円増えます。
一方、歩合の方はと言うと
歩合の率を15%とすると
200万円高く売れると
歩合は9千円増えることになります。
このとき、担当者からすると
「歩合を9千円増やすために時間を掛けて売るよりも
物件の価格を200万円下げてサッサと売却した方を良い」
と考えるものです。
こうして
せっかく高く査定した不動産なのに
色々な理由をつけて売主に値段を下げさせ
早く売却しようとするのです。
3.沖縄の不動産業者は?
沖縄では
そんなアコギなことをする不動産業者は少ないです。
しかし
県外系の不動産業者や
歩合の設定の厳しい不動産会社では
いろいろあるようです。(苦笑)
しかしながら
不動産バブル真っ只中の沖縄では
「専任の媒介契約をもらうために高く査定した物件が
その金額で本当に売れてしまった。」
とか、その逆で
「少しでも高い金額で売却できて欲しいと思って査定したにもかかわらず、
なかなか買手が見つからない。」
ということも、リアルな場面では出てくるものです。
そこがまた
不動産業の難しいところです。