ここのところ続いている前線の通過が
連休明けの梅雨入りを予感させる沖縄です。
さて
コロナが明けて
世の中の経済活動は
すっかり元に戻っています。
元に戻るどころか
株価や不動産の価格は
バブル期を越える勢いです。
しかしながら
それに連動した物価や原材料や人件費の高騰、
そして人手不足・人材不足など
経済活動が再開しても
それが必ずしも収支の改善に
つながらないこともあります。
その結果、依然として
コロナのダメージが残ったままで
諸々の支払や返済が滞る人がいらっしゃるのも現実です。
支払や返済が滞ったとき
人間の心理としては
出来ることならば、それから目を背け
そのまま放置しておきたいと思うものです。
しかしながら
現実はそれとは逆で
そのまま放置しておいても
事態は悪化するだけで
良くなることはマズありません。
たとえば、
不動産を所有している場合は、競売になり
その不動産を市場値よりも安く買い奪われた上に
借金の返済は残り続けるという
さらに辛い思いをすることになる可能性が高まります。
そうならないためにも
支払や返済が滞りはじめたときには
誰かに相談するのが
まず最初にできることです。
では、誰に相談したら良いか?
経済的に困っている状況での相談ですので
当然、無料で相談に応じてくれるところが良いでしょう。
そうすると
まず、思いあたるのは弁護士さん?
弁護士さんは
過払い金請求の相談無料を
テレビCM等で盛んにしています。
しかし、違うと思います。
少なくとも過払い金請求は
クレジット会社等から返還された過払い金を
相談料に充てる原資があるため
「相談無料」をうたい文句にしています。
また、過払い金請求以外でも
相談無料をうたっている弁護士も多いですが
無料で対応してくれるのは
あくまでも一般的な内容のみで
具体的な事案となると、
有料での対応となるものです。
そうすると
やはり支払や返済が滞った
相手先が良いでしょうね。
相手先が金融機関の場合は
早い段階で相談に行けば
借入れした元金の返済は先延ばしをして
当面は利息分のみの返済にするなど
基本的には相談に応じてくれるものです。
実際、コロナで返済が滞った際に
それら対応で助かった事業者さんの話も
よく聞きます。
しかし、
金融機関に相談する場合も
早い段階で相談に行くことが重要です。
返済が大量に滞った状態で相談に行っても
そもそも信用が無くなり
「もう手の打ちようがありません」と
臨機応変な対応を断られる場合もあるからです。
滞っている内容が税金の場合、
その相手先はお役所となります。
では
お役所に相談に行けば良いかと言うと
彼らの対応については
あまり良い話を聞きません。(苦笑)
彼らは商売では無く
公務員という業務の遂行者ですので
基本的には役所の規則以外の対応をしてくれません。
ですので
どんなに事情があろうと
相談に乗るつもりはなく
事務的に処理するケースが多いものです。
以前、
当社に相談のあったお客さんも
税金の支払が滞っており
役所からからは「差押えしますよ」と
脅されている 催促を受けている状況とのことでした
そこで、
そのお客さんは自宅を売却して
何とか滞納分の税金の支払をしようとお考えでした。
そして、具体的な動きとして
不動産屋に売却を依頼していることを役所に伝えるために
当社に一緒に役所に同行して欲しいとの依頼がありました。
しかし、実際に一緒に役所に行くと
お客さんはこれだけ具体的に動いているのも関わらず
役所の人は相談に応じる気配を見せることもなく
期限までに支払が無ければ自宅を差押えをします
の回答でした。
規則に基づき対応せざるを得ない
役所の立場も理解は出来ますが
たとえ差押えという結果は変わらないとしても
自宅を手放してでも、何とかして滞納分の税金を支払おうとしている人の姿に対し
その努力と覚悟をねぎらう気持ちや心は無いのかと
ガッカリしました。
それ以来
税金を滞納した人が役所に相談に行っても
臨機応変な対応は期待出来ない
と思うようになりました。
かと言って、
役所からの督促の連絡を無視するのはNGですので
最低限、連絡は返しましょう。
ちなみに、先程のお客さんは
役所に差押えをされる前に自宅を売却することができ
賃貸物件に住みながら
すっかり生活を建て直しされています。
先程の銀行に相談に行く際も
また屋所からの催促に応答する場合にも
今後の返済について
聞かれることになります
自分の給料や商売などで
今後返済出来る場合は良いですが
返済に充当できる収入のあてが無い時に
所有している不動産がある場合には
残念ながらその不動産の売却も
検討しなければならなくなります。
その場合も
早めに不動産屋に相談したら良いと思います。
不動産の売買にあたっては
買主さんによっては
「差押え」の登記が入っている物件を
気にする人もいらっしゃいます。
不動産の売買の実務上は
「差押え」の登記がされていても
所有権の移転手続等は
特段の問題もありませんが
不動産は縁起物という
心理的なものからでもあります。
そういう意味でも、
不動産屋にも早めに相談した方が
良い方向に進むものです。