すでにガッツリとエアコンのお世話になっている
初夏の沖縄です。
さて、
昨日の続きです。
「底地」や「私道」の買取りに
ご乱心の不動産業者のお話しでした。
通常の土地と比べてかなり安い価格で
「底地」や「私道」を買取ることが出来た不動産屋は
次のステップに進みます。
ちなみに、底地や私道は
その土地の上に「第三者の権利」が存在している土地ですが
不動産屋がセッセと買取りするのは
その「第三者の権利」が登記されていない土地です。
「第三者の権利」とは、具体的には
土地の上に他人の建物が建っているとか
他人がその土地を通行しているという状況です。
少し細かい話になりますが
底地や私道に、これらの「第三者の権利」が登記されている場合
それは「対抗力がある権利」となります。
登記簿さえ取得すれば
誰でもそれを確認することが出来るという考え方でもあります。
別の言い方をすると、
その権利は、土地の所有者が誰であることに関わらず
保証されているということになります。
そんな土地を不動産屋が購入しても
使い道がありませんので
不動産屋が買取りをするのは
「第三者の権利」が登記されておらず
その権利が不安定な状態の土地です。
不動産屋は
それらの土地を購入した後、
権利が不安定な状態であることをネタに
その土地を利用している第三者に
買取りや使用料の支払いをせまります。
不動産屋としては
オタクは何の権利があって私の土地を勝手に使用しているんですか?
という言い方になります。
登記もされておらず
権利が不安定ですので
言われた方も反論が難しいものです。
しかし、第三者も
簡単に引き下がる訳にいきませんので
「前の土地の所有者から了解をもらっていた」とか
「昔からずっとそうだった」などの言い訳で
自分たちの権利を主張します。
しかし
繰り返しになりますが
彼らが主張する権利は対抗力がなく
不安定なものです。
そのうちに
不動産屋は強行的な手段に移ります。
底地や私道部分に
杭を打ち込んだり
ブロックの塊を置くなどして
車や人を通行出来なくしたりします。
以前、長崎県で
団地の私道を購入した不動産管理会社が
私道部分を「とおせんぼ」したケースや
茨城県で海沿いの私道の所有者が
バリケードを設置して通行料を徴収するなどの
行為を行なったのと同じ手口です。
それまで
底地や私道として
土地を利用や通行してきた人たちは
突然、それらが出来なくなり
困ることになります。
警察や自治体に相談しても
基本的には民事不介入ですので
当事者間で解決するしかありません。
そうなると
分がいいのは底地や私道を所有している
不動産屋の方です。
かれらは、現地に
杭やブロックの塊を置いたままでも
何ら困ることはありません。
一方的に困るのはそれまで
土地の利用や通行をしてきた人です。
そうなると、
土地の買取り交渉も
優位に立てるのは不動産屋側です。
基本的に不動産屋の「言い値」で購入させられたり
通行料を支払うことになります。
こうして
「底地」や「私道」を安く仕入れた不動産屋が
マンマと儲かることになるのは
県外では常套手段です。
この手の話
最近、沖縄でも増えてきています。
沖縄は狭い島国であり
知り合い同士が繋がっていることも多いため
沖縄の地元の不動産屋が同様の手口で
地元の人を困らせて
土地を高く買取らせるような手法は
あまりしないものです。タマにはいますけどね(笑)
しかしながら
県外系の不動産会社は
沖縄の地元に知り合いはおらず
地元の人が困っても屁のカッパ状態ですので
ヤリたい放題です。(苦笑)
こうして、最近、沖縄でも
県外系の不動産会社が
「底地・私道を買取りします」という広告を撒き散らし
悪さを働いている話が業界内でウワサになりつつあります。
気になることがあれば
地元の不動産屋に相談してみるなど
どうかお気を付け下さい。