沖縄の北風って
どうしてこんなに寒いんでしょうかね。南国のハズなのに・・・
さて
沖縄の不動産の特徴の一つに「借地」があります。
借地自体は
首都東京をはじめ全国にもありますが
沖縄は敗戦に伴い連合軍のボスである米軍に土地を摂取された
という背景があります。
摂取された土地の大半は
その後、「借地」の扱いとなり
戦後80年になる現在でもその状況が続いていますが
それが沖縄のプレミア不動産の【軍用地】です。
一方、
米軍に摂取された土地のうち一部が解放され
沖縄の地元の人たちは
それらの解放された土地で
生活をせざるを得ない状況でしたが
それらの土地も
もともとは所有者がいた土地です。
このように、戦後
第三者の所有物であった土地の上で
生活を始めざるを得なかったと言うのも
現在の沖縄の借地の始まりでもあります。
その後、
土地の解放が徐々に増え
幸運にも自分の土地に戻ることが出来た人もあれば
その一方で、相変わらず他人の土地の上で生活をせざるを得ない人は
その土地の上に家を建てる等の徐々に生活の基盤をつくるようになると
そのまま借地の状態が続き
それが今でも続いているところもあります。
こうした借地の上に建っている建物は
「借地権付き建物」として
一般でも不動産売買されています。
文字通り
土地を借りる権利の付いた建物の売買であり
その評価は建物の価格と土地を借りる権利代です。
日本は建物よりも土地の方に
価値の重点を置く文化です。
また、沖縄の借地の物件は
比較的、築年数の経過している建物も多いため
一般の土地付の建物と比べると
土地を含まない借地の物件の評価は低いものです。
ちなみに、借地権の評価は
更地の土地代に「借地権割合」を掛けたものとなりますが
この「借地権割合」は、国税庁のHPの路線価の中で公表されています。
国税庁HP:https://www.rosenka.nta.go.jp/main_r01/okinawa/okinawa/prices/city_frm.htm
以前、
借地の上に建つ建物の売却について
相談を頂いたことがあります。
建物は地主さん了解のもとで
第三者に賃貸していましたが
築50年以上が経過し
床面積は約1坪程度でした。
立地が良かったため
所有者さんは1,000万円以上の評価を
期待されていましたが
さすがに建物の評価の厳しい中、
約1坪の借地権だけでは
評価は難しいものでした。
それでも売却をするか、それとも
売却はせずに収益を生む建物として所有し
いずれかは次の世代に相続するかは
ご本人たちの今後のライフプランに合わせて
選択されるようご返答しました。
不動産の世界においては
自己所有の土地と比較すると
借地は何かと評価が低くなりがちではありますが
借地であってもそれが収益を生む不動産となれば
それには立派な価値があることになります。