県外とは対照的に
何だか人肌恋しい気温の沖縄です。
さて
最近、「年輩の方々」の不動産について
相談を頂く機会が増えています。
気を使って「年輩の方々」と表現しましたが
実際は高齢者です。(笑)
とある方がブログで
「高齢者になることは、認知能力の衰えとともに
日々の心配事から解放されるため本人にとっては幸せなこと」
と書いていらっしゃいました。
長い間、
苦労に向き合って生きてきた人だからこそ得られる
人生のご褒美という素晴らしい考え方です。
しかし
その一方で、認知の衰えは
現実の世界では色々な問題も伴います。
一番大変なのは
一緒に暮らす家族だと思います。
小さい頃、
一緒に暮らしていた祖父が
今で言う認知の状態になりました。
祖父は昭和時代の典型的な人で
厳格でしたが時折優しくしてくれることもあり
大好きでした。
そんな祖父が認知になり
幻覚をみたり、厳しい口調になったりと
そんな姿を見るのがとても辛かったのを覚えています。
今の時代は
高齢者の施設の整備もすすみましたので
認知の進んだ高齢の家族と一緒に暮らす負担は
減ってきているとも言われます。
しかしながら
家族の負担が軽減されつつあると言っても
認知が無くなった訳ではありません。
最近相談が増えているのは
認知になりそうな高齢者が所有している不動産についてです。
結論から言うと、認知が進行し、
判断能力が低下してしまうと
その人の名義の不動産は
基本的に動かすことが出来なくなります。
そのようなケースのために
世の中には「後見人制度」という仕組みはありますが
金銭的な負担などのデメリットも多く、
現実的には使いづらい制度です。
また、世の中には
すでに亡くなった人の名義のままの不動産もたくさんありますが
その不動産をさかのぼって相続登記しようとする際に
その相続人が高齢者となっているものも沢山あります。
そうすると、
現実的には、名義人や相続人の認知が進行し判断能力が低下する前に
それらの不動産を売却したり、相続する必要があります。
しかしながら
不動産屋に相談にいらっしゃる時点では
対象となられる方々の認知がだいぶ進行している場合が多いものです。
となると、何らかの対処をしようとすると
手続きは急がなければなりません。
このとき、相続の手続きは
遺産分割協議や必要な書類が整えば
比較的早く進めることが出来ますが
不動産の売却の場合は、
買主という相手を見つけるところから始まりますので
名義の変更が終わるまで、早くても数ヶ月は掛かるものです。
その間に認知が進行してしまうことも考えられますが
そうなるともっと大変なケースにねっていまうこともあります。
この話、長くなりますので
続きはまた次回で。