明日の3月3日は
皆既月食で赤い月が見えるようですね。
さて、先日
税制の改正についてご紹介しましたところ
反響がありましたので、続きを書きますね。
前回は
アパート等の賃貸不動産で
相続税対策の効果が低減するという内容でしたが
今回は【住宅ローン控除(減税)】と【不動産取得税】の改正についてです。
どちらも
不動産を購入した人に課税される国税ですが
今回の改正のキーワードは【自然災害へのリスク管理】です。
もう少し詳しく言うと
「自然災害が発生するリスクのあるエリアに建てる不動産には
税金軽減の特例は適用しませんよ」ということです。
具体的には
まず、【住宅ローン控除】については
現行では、住宅を新築・購入する際に住宅ローンを利用した人は
毎年末のローン残高の0.7パーセント分の所得税(住民税)が
10年~13年に渡って毎年控除されており
最大で年間35万円、総額455万円という
効果の大きい控除の措置です。
この【住宅ローン控除】について
2028年1月1日以降は
「自然災害が発生するリスクのあるエリアに住宅を新築や建替えを行う場合は
住宅ローン控除は対象外とします」というように改正されます。
同様に【不動産取得税】については
現在、土地や建物の不動産を取得した際に
土地・建物の評価額に対し3~4パーセントの
高額の不動産取得税が課税されています。
(数十万円~数百万円)
これに対し、現行の制度では
取得する不動産が住宅の場合には
建物部分の評価額を控除したり
土地に対する取得税を控除する特例措置が行われています。
この【不動産取得税】の特例措置についても
2029年4月1日以降は
「自然災害が発生するリスクのあるエリアで取得した
新築住宅及びその土地については特例措置の対象外とします」
というように改正されます。
ここで言う
「自然災害が発生するリスクがあるエリア」とは
具体的には、
・災害危険区域
・地すべり防止区域
・急傾斜地崩壊危険区域
・土砂災害特別警戒区域
・浸水被害防止区域
そして、市街化調整区域においては
・土砂災害警戒区域
・洪水浸水想定区域
・雨水出水浸水想定区域
・高潮浸水想定区域をいう。
が対象となります。
多くの専門用語が出てきますので
分かりづらいですが
沖縄において、上記の区域に該当するかどうかは
沖縄県の地図情報システムで確認が出来ます。
沖縄地図情報システム:https://gis.pref.okinawa.jp/pref-okinawa/Portal
上記の2つの改正も
「災害に強い国土・まちづくり」
への舵取りの一環だと思われます。
そして、
今回の改正はどちらも新築住宅が対象となっていますが
今後は、中古住宅についても対象となっていく可能性も
ゼロではありません。
戦後の人口増加で、
無尽蔵に住宅エリアを拡大してきた日本ですが
今後は、人口が減少していく中で
自然災害の発生リスクのあるエリアに
巨額の投資をして防止措置を行ったり
実際に自然災害で大きな被害を受けてしまうよりは
発生リスクの低いエリアでのまちづくりに
資源を集中していかざるをえないのが
今後の日本の状況だという考え方だと思います。
今後の不動産取引にも影響してくることが予想される
今回の改正点です。
今回の税制改正の大綱(財務省資料):https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/08taikou_gaiyou.pdf