台風18号は沖縄を避けるように
過ぎていきました。
さて、
先週は首都圏では地震の発生と
JRの変電所の火災による電車ストップと
災難が続きましたね。
緊急事態宣言が明けてまだ間もない時期でしたが
リモートとは縁が無く職場へ通勤せざるを得ない人、
遊びに行く若者たち、仕事帰りに飲みに行く人たちが
相変わらず多いのが都会の姿だというのを
あらためて全国に知らしめた形になりました。(苦笑)
沖縄はここ暫く大きい地震はありませんが
沖縄も地震リスクは他人事ではありません。
沖縄の南東には【琉球海溝】と言い
フィリピンプレートが沈み込んでいる箇所があり
名古屋大学・琉球大学・静岡大学の共同研究によると
そのプレートには固着している部分が発見されています。
琉球大学のHP → https://www.u-ryukyu.ac.jp/news/504/
そして
その固着部分が開放されたときに
大きな地震が発生する可能性があると言われています。
また、その固着部分は
海底の比較的浅い場所にあるため
津波が発生する可能性もあります。
実際、1791年には
この固着部分のズレにより
M8クラスの地震が発生し
沖縄本島の東海岸には
11メートルの津波が押し寄せたようです。
沖縄は周りを海に囲まれた小さな島であり
地震や津波に襲われると
島の機能はスグに停止してしまいます。
まず、県外との交通・物流の要である那覇空港は
海溝とは反対側の西海岸にありますが
津波の回り込みにより
東日本大震災時の仙台空港のように
空港が使えなくなります。那覇空港は海抜約5メートル
また同様に、海路である港湾施設も
津波による被害を受け
使用出来なくなります。
そうすると
空と海からの物流が停止しますので
沖縄への物の供給がストップすることになり
すぐに日常生活に支障が出ます。
また、沖縄の電気は
いずれも海沿いにある火力発電所にて発電されていますので
やはり津波が押し寄せると発電が停止し
電気の供給がストップし
沖縄本島の全域が停電してしまいます。
さらに
沖縄のインターネットは
海底ケーブルでつながっているため
地震の影響で、海底ケーブルに損傷があると
ネットが一切使えなくなり
地震の状況はもとより、
外からの情報が入らなくなります。
こうして沖縄の機能は
完全に停止してしまうことが予想されています。
そんな中で、沖縄本島で唯一
津波の影響を受けない県外との交通網があります。
それは米軍の普天間飛行場です。
沖縄が大きな地震に見舞われた際は
沖縄に駐在する米軍も
対策・復旧に向け当然に動きます。
しかし、米軍のメイン施設である
嘉手納飛行場はやはり海沿いにあるため
津波の影響を受ける可能性があります。海抜20-30メートル
これに対し
普天間飛行場は海抜60-70メートルの高台にありますので
津波の影響を受けることはマズありません。
滑走路の安全性が確認され
この普天間飛行場が利用できれば
早い段階で沖縄の空路による
物流の回復が望めます。
ご存じのように、普天間飛行場は
辺野古への移転の準備が進められており
移転後には大規模なまちづくりが計画されています。
震災は数百年に一度
発生するかどうかも分からないことですが
沖縄は海の孤島という背景も有り
震災に見舞われた際は
復旧に向け大きなハンディーがあります。