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住宅ローン減税の見直し

さて、
これまで検討が進められてきた
【住宅ローン減税】の見直しの
大筋が纏まってきたようです。

【住宅ローン減税】とは
簡単に説明すると
年収3,000万円以下の人が
ローンを利用して住宅を購入した際に
年末のローン残高の1%分に相当する
所得税や住民税が10年間(一部13年)にわたり
還付されるという仕組みです。

しかし
住宅ローンは
かなりの低金利が続いている状態で
auじぶん銀行の0.31%(変動金利)を筆頭に
1%以下の金融機関がワンサカあります。

そうすると
住宅ローンに伴う金利(例えば0.31%)と
住宅ローン減税で還付される税金(1%)とに逆転状態が生じ
ローン金利の負担額以上に税金が戻ってくるという
いわゆる「逆ザヤ」状況が続いていました。

ですので
例えば現金をたくさん持っている人は
本来は現金一括で住宅を購入するところ
わざわざローンを利用して購入することによって
より多くの税金が還付されるというようなことも
発生していました。

この問題は
不動産業界では長らく指摘されていましたが
今回ようやく財務省(?)が重い腰を上げ
来年度から見直しされるようです。

その見直しのポイントは下記の予定です。

①ローン残高に対する控除率:1% → 0.7%
②控除期間:10年 → 13年
③ローン残高の上限:4,000万円 → 3,000万円
④対象者の所得制限:3,000万円 → 2,000万円

上記の①~④を単純計算で試算してみると
これまでの控除額合計は最大400万円(4,000円×1%×10年)だったものが
見直し後の控除額合計は273万円(3,000円×0.7%×13年)となります。

これらを捉えて
【住宅ローン減税の縮小】と称していますが
当初の指摘にあった「ローンの金利と控除率の逆ザヤ」は
残ったままです。

まぁ、還付される税金は減るかも知れませんが
税金が戻ってくるだけでも有り難いお話しですので
喜んで受入れましょう。

そもそも、日本は
コロナ対策で諸々の出費が増え
財政はもっぱら火の車状態ですから。