昨日はモモの節句。
女性はいくつになってもお姫様です。男性はお殿様→家来へ降格(笑)
さて、近年
世の中、何でも値上りブームです。
この値上りは、当初は
コロナの蔓延による生産の遅れや
ウクライナ紛争に伴う原油の高騰や
円高による輸入原材料の高騰などが
主な原因でした。
しかしながら
最近はそれらに加え
企業の賃上げの副作用として
物価が上昇している面もあります。
まぁ、従業員の給与を引き上げるためには
企業も利益を増やさなければなりませんので
そのぶんが価格に上乗せされるという理屈は分かります。
言い方を変えれば
ニワトリが先かタマゴが先か
みたいなモノです。(笑)
話は変わりますが、ここ数年で、
マンションの修繕積立金に対する考え方も
大きく変わって来ました。
マンションの外壁等を補修する大規模修繕工事も
世の中で本格的に実施されるようになったのは
十年くらい前からです。
それまでは
築30年が経過したマンションでも
これまで一度も大規模修繕工事を実施したことがないところは
世の中にザラでした。
それが前述のように、世の中で
大規模修繕工事を実施するマンションが増え
じゃあ、そろそろうちのマンションも実施をしましょうか
となったときに、
その原資である修繕積立金が足らないことに
初めて気が付くようになりました。
その結果
修繕積立金を値上げしましょう
というマンションが増えたのです。
それまでは
修繕積立金の値上げを提案しようものなら
変態扱いされたものでした。(笑)
世の中で、
マンションの修繕積立金が不足している諸悪の根源は
マンションの販売会社が、自社のマンションを売りやすくするために
販売当初の修繕積立金の金額をダンピングして来たためと
言われています。
そのため
日本の不動産を所轄する国土交通省も
ようやく重たい腰を上げ
マンションの修繕積立金の設定についての基準値を
3月中にまとめることになりました。
その内容としては
マンションは販売時の修繕積立金の下限値は
必要な金額の6割(4割引き)までと設定するようです。
また
修繕積立金の長期計画をつくる際は
急な値上りはダメということで
「上限は販売時の1.8倍まで」という基準値も設けるようです。
これにより、マンションの販売当初より
適性な修繕積立金が設定されることが期待されます。
基準値なので強制力はありませんが・・・
このように
修繕積立金については
実態に則したものが、ようやく世の中に
出回ることになることが期待されます。
その一方で
マンションの管理費についても
見直しが進んでいます。
「見直し」というよりは
正しくは「値上げ」です。
前述の諸々の値上げのアオリを受け
・管理業務に伴う各種の外注作業費
・管理会社への委託料
・管理人の人件費
等あらゆるものが値上げしています。
これらの影響を受け
世の中には管理費会計がマイナスになるマンションが
増えています。
これを補うには
支出やコストを抑えることも大切ですが
管理費も値上げせざるを得ないのが実態です。
ということで、不動産業者も
「家賃並みで家が買えます!」と
お客さんと一緒に踊ってばかりいないで
世の中の実態を正しく説明し
適正な修繕積立金と管理費の設定の普及に
貢献しましょう。(笑)