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ついに国交相が手を付けてしまう禁断の空家対策

一週間にわたり
台風2号がご停滞する見込みの沖縄です。

さて、
ちまたで騒がれている「空家問題」。

数年前、
総務大臣を経験したお方の研究会が
「日本で所有者不明の土地の面積は
九州の大きさに該当する」と公表して以降、
所有者不明の土地と空家対策は同様の問題として
取上げられるようになりました。

それ以来、全国各地で
空家への移住を促したり
空家を店舗にリノベーションし
それらを拠点に地域の活性化を図るなど
色々な取り組みが試行されています。

また、
空家を売買した際の税金を考慮するなど
税制面でも対策の後押しを進めています。

ちなみに、ここ沖縄では
「空家問題」と聞いても
ピンと来ない人も少なくありません。

住宅における賃貸比率の大きい沖縄では
市場に出回る賃貸物件は
よほど条件や状態が悪いものでなければ
間もなく借り手が見つかります。

それどころか、
需要と供給のバランスや
昨今の物価上昇ブームの影響も有り
家賃を値上げする動きもあります。

また、
「ちゅらさん」以降長く続く
沖縄ブームの影響も有り
沖縄の昔ながらの古民家は
喜んで買主や借主が見つかる傾向にあります。

そんな中、国交相が
全国で苦戦している空家対策に業を煮やし
禁断の施策に手を付けることになったようです。

それは【建替え時の接道要件の緩和】です。

現在の建物は、
災害時等の緊急車両の通行確保等の観点から
「建築基準法」の規定により
幅員4m以上の道路に間口2m接していないと
新築や建替えすることが出来ません。

実際に
この規定があるがために
世の中に建替えの出来ない建物は
ゴマンとあります。

また、建替えが出来ないことにより
その不動産の価値が二束三文となっているところも
ゴマンとあります。

今回、国交相さんの目論見では
「世の中に空家が多いのは、この接道要件があるためであり、
接道要件を緩和すれば、古い建物の建替えが進み
強いては空家も減少する」と踏んでいるようです。

ある意味、それは正しいのですが
接道要件の緩和によって恩恵を受けるのは
空家対策で困っている人たちよりも、
単に建替えが出来ないで困っている人たちの方が
圧倒的に多いものです。

またそれに伴い、これまでは
「この土地は建替えが出来ないので二束三文の価値しかない」
と言われ続けて来た人たちにとっては
棚からぼた餅の出来事です。(笑)

この【接道要件の緩和】は
どこでもカシコでも適用される訳ではなく
一応は、国交相のつくる一定の基準のもと
市町村が対象エリアを指定する予定です。

しかしながら、
市町村がエリア指定の裁量権を持つようになると
そこには様々な圧力や便宜も伴いますので
役所や議員さんたちに
袖の下のお金が動くことになるでしょう。(苦笑)

「空家対策」を何とか進めたい
国交相さんのお気持ちも理解は出来ますが
【接道要件の緩和】はそれくらいの禁断の果実ですので
よくお考えになられてから、
天下の宝刀をお抜き下さいませ。