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株式会社沖縄ネット不動産
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不動産は現場が運命を決するの説

週末は沖縄にも黄砂が飛散するようですので
お気をつけ下さいませ。
発生源のお国は「我が国は黄砂の減少で他国に貢献している」とアピールされていますが(苦笑)

さて
以前、あるお客さまから
不動産の売却相談があったときの話です。

そのお客さまは、
県外在住の沖縄出身の方で
ヤンバルに土地を所有しているとのことでした。

小さい頃に沖縄を離れ
県外で就職・結婚し、家族もいますが
両親が他界したこともあり
もう沖縄に戻る予定もないとのことで
「ヤンバルの土地を売却したい」とのことでした。

ヤンバルの土地は
親から相続したもので
本人は一度も現地を見たこともないそうです。

ひとまず「地番」等の最低限の情報を頂き
地図や公図等で大まかな場所の
あたりをつけました。

すると、その土地は
ヤンバルのど真ん中にあり
接道も無いため、
建物は建てられなさそうであることが想定されました。

一般的に、不動産は
建物が建てられないかどうかで
土地の価値が大きく変ります。

建物が建てられないとなると
土地の使い道が限られてくるため
土地の評価も二束三文となる可能性が大です。

土地の評価が低いと
売買価格も安くなり
不動産屋の仲介手数料も小さくなります。

そんな少しネガティブな感情を抱きながら
現地の確認に行きました。

役場で航空写真を入手すると
地番から場所がわかり
現地の場所も特定できました。

すると、
本来、誰も使用していないはずの土地なのに
そこには構造物が設置され、
誰かが土地を使用していることが判明しました。

相談者である土地の所有者も
当然その状況は知りません。

無断使用の状態です。

調査の結果、
土地を使用している人が判明しましたが
ここで気を付けなければならないのは
「時効による取得」です。

不動産には、
たとえ他人の土地だと知っていても
それを所有の意思を持って20年間使用し続けると
「この土地は自分のもの」と主張できる
「時効取得」という民法の規定があります。

ちなみに、この「時効取得」は
「開き直った者が得をし、善良な人が損をする」
という悪法とも言われています。(苦笑)

話は戻りますが、
ヤンバルの土地も
もし相手が「時効取得」を主張してきたら
もう当事者間で争って頂くしかなくなります。

それらを想定しながらも
土地を買取ってもらうよう交渉すべく
無断使用者に会いました。

運良く、
相手は「時効取得」を主張することなく
土地の買取ってもらうことになりました。

土地の売買契約・引渡しも完了し
手前ミソではありますが
売主さんにも喜んで頂き、
また、土地を無断使用していた人も
これで気兼ねなく土地を使えます。

不動産には
ネガティブな事前情報を裏切る
喜ばしい結果が現場にあることもあります。

しかし、その逆で
期待を大きく裏切る状況が
現場で判明することもあります。(笑)

いずれも、
不動産は現場が第一です。