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他人の財布と原資に学ぶ沖縄の軍用地売買。

沖縄の梅雨はいよいよ終盤戦です。

さて、先日
「とある人気ドラマに出演されているタレントさんが
沖縄の【軍用地】でひと儲けしたようである。」
というウワサが流れました。

芸能人になると
プライベートな資産のことまで
ウワサされてしまうのは気の毒なことです。ある意味ガーシー砲(苦笑)

そう言えば、以前、
自らを「誠意大将軍」と名乗ったにもかかわらず
詐欺や強制執行妨害罪で逮捕された元タレントさんも
沖縄の不動産の売買にはご乱心でした。

話は戻りますが、そのタレントさんは
2007年に沖縄のとある軍用地(約800㎡)を購入し
昨年その軍用地を売却されたようです。

他人の財布を勘定するようで
誠に申し訳ありませんが
そのエリアの軍用地ですと
市場の相場では総額約1億円となります。

軍用地は一般的に毎年約1%ずつ借地料が値上がりする
と言われていますので、
タレントさんの保有期間の借地料は
単利計算で15%(=1%×15年)の値上がりとなります。

仮にその軍用地の現在の年間借地料を2,200円/㎡とし
軍用地の倍率を50倍(固定)として計算すると
値上がりの金額は約1,400万円となります。
*約1,400万円≒2,200円-(2,200円÷1.15)〕×50倍

試算が正しいとすると
15年間で1,400万円の儲けでは
タレントさんとしてはきっと少ない方でしょう。。

ちなみに
このタレントさんは
この軍用地を市場で売却したのではなく
役所に売却したそうです。

一部の軍用地が所在する役所が行なっている
「土地の先行取得」という制度を利用されたようです。

この「先行取得」の制度を簡単に説明すると、
「その土地(軍用地)は、将来、役所が有効活用するので
市場で売買する前に役所が買取ります。」と言うものです。

ただし、役所が購入するため
買取り価格は市場価格に比べて
大幅に安くなります。

しかしながら
買取り金額を安くするぶん
売却に伴う譲渡所得に対する税金を
一定額控除するというメリットが付いてきます。

売却に伴う譲渡所得の金額にもよりますが
譲渡所得に対し税金が課せられるよりは
譲渡所得を控除して貰った方が
見かけ上の所得を減らせるぶん
保険や年金など他の面でもメリットがあると思われます。

ちなみに
役所が軍用地を「先行取得」にて買取る際には
その原資として、国からの補助金である
いわゆる「一括交付金」が利用される場合があります。。

「一括交付金」は
用途が自由な補助金として
使い勝手がよろしいようです。(苦笑)