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賃貸管理に関する法律の改正内容

賃貸管理業に係る登録制度の法律改正の内容について

おはようございます。

前線の影響で
明日は天気が悪くなるようですね。

さて
先日、不動産に関連する法律の閣議決定のうち
いわゆるサブリースについて書きました。

本日は、その閣議決定のもう一つの目玉である
【賃貸管理業の登録制度の義務化】の概要について
書きます。

ちなみに、
「閣議決定がされた」と言うことは
実質的に「法律が改正される」と言うことになります。

賃貸管理とは

不動産業者の業務には
不動産の売買や賃貸物件の契約がある
とうことは知られていますが
もう一つ、大きな柱が【賃貸管理】です。

賃貸管理とは
簡単に言うと、賃貸契約をした賃借人が入居した後の
お部屋に係わる【管理】を行う仕事です。

具体的には
・毎月の家賃の代理徴収
・家賃滞納者の催促
・設備に不具合が発生した際の修理手配
・入居者からのクレームやトラブル対応
などがあり、
いずれも手間と時間の掛かる業務です。

賃貸管理の実施にあたっては
建物のオーナーより賃貸管理料を頂いており
賃料の5~7%が一般的と言われています。

賃貸管理は地味で難儀な業務ですが
不動産業者の経営者の観点からすると
毎月の安定収入になります。

そして、
管理の物件数が多い不動産業者ほど
経営が安定するという実情もあり
不動産業者によっては
月に数百万円単位の管理料収入があるという業者も
たくさんあります。

次に、今回の法律改正の主な内容について
説明します。

賃貸管理業の登録の義務化

賃貸管理については
これまでも登録制度はありましたが
登録するかどうかは任意でした。

任意の業務ですので
別に不動産業者でなくても
個人でも法人でも誰でも出来る
資格不要な業務でした。

誰でも出来る業務ですので
業務の遂行にあたっても
特段の規定がありませんので
業務の質はバラバラでした。

しかし、今回の法律改正に伴い
賃貸管理を行う業者は
国交省への登録が義務化されます。
(管理件数200戸程度以下の業者は対象外を想定)

これにより、賃貸管理は
これまでの【不動産業】の一環から独立した
【賃貸管理業】として位置づけられるようになります。

業務管理者の配置

賃貸管理業を行う業者は
先程の登録義務と合わせて
【賃貸不動産経営管理士】という資格をもった人の
配置が義務付けられます。
(当面は、実務経験者でも対応可)

ちなみに、この
賃貸不動産経営管理士は
現在は民間の資格ですが
今回の法律改正に伴い
国家資格にアップグレードされる予定資格として
数年前から人気の資格でした。(笑)

重要事項説明の実施

賃貸管理にあたっては
建物のオーナーと不動産業者で
管理契約を締結しますが
これまでその契約内容も業者によって
バラバラでした。

また、契約にあたっての説明も
契約書そのものが説明資料となり
契約前の説明というものは
特段ありませんでした。

これが、今後、
賃貸契約の締結にあたっては
不動産の売買契約等と同様に
【重要事項説明書】という書面で
オーナーへ事前説明を行い
オーナーが納得した上で契約を締結するという流れが
義務化されます。

財産(口座)の分別管理

賃貸管理の実務の中では
先程も書いたように
賃借人からの賃料の代理徴収という業務があります。

また、業者によっては
賃貸契約に伴う敷金や保証金を
オーナーに渡さず、業者が保管する場合があり
管理件数の多い業者によっては
これも数百万円になります。

代理徴収した賃料も含め
これらの費用は預かり金の扱いになりますが
この預かり金に対し、
業者による使い込みを防止する目的で
これらの預かり金を保管する預金口座と
業者が自らの会社経営に使用するための預金口座とは
別々の口座にしなければならなくなります。

使い込み防止のメリットはありますが
その一方で、賃借人から入金される口座も
銀行が複数あるのが実情ですので、
業者側としてはその口座からの振替作業などの
口座管理の手間が増えることになります。

オーナーへの定期報告の実施

賃貸管理の実施にあたり
これまでも、業者側からオーナーに対しては
毎月の賃料の代理回収状況を書面で報告を行っています。

また、不具合等が発生した場合も
その都度、オーナーには報告を行っていますが
今後はこれも義務化するというものです。

業者ってそんなに信頼が無いものなんですね。(笑)

今回の法律改正のメリット・デメリット

以上が今回の法律改正の内容ですが
これまで規定の無かった管理業務を
法律により規定することにより
管理業の質が向上し、それによって
建物のオーナーの利益が守られるという
メリットがあります。

しかし
建物のオーナーは年配の人も多く
自分でアレコレするのは負担も多く面倒だからこそ
これまでは不動産業者に全て任せていた
という実情があります。

今回の法律改正に伴う
諸々の義務化や契約の形式化により
年配のオーナーさんには
各種書類の説明を受けたり
書類への対応等の負担が掛かることにもなります。

また、これまで賃貸管理を行ってきた業者側の立場からすると
書類や事務の手間が増えるので
今後、管理料の値上げを行う業者も出てくるかもしれません。

そうすると、オーナーにとっては
金銭的な負担も増えることになります。

法律改正に伴いメリットもありますが
実情としてデメリットもあることを
考慮しておかなければなりません。